人の顔 感想

爬虫館事件収録、夢野久作「人の顔」読みました。

まず最初は、チエ子の言動や瞳が大きく肌が白いという外見も相俟って不気味な印象を受けました。
しかし物語を進めて行くと、「チョコチョコ」という歩く音、母に冷たく接され泣き喚く姿、やっぱり年相応だなと思います。かわいいな〜

あとは活動活動と言っているのを見て、何のことかサッパリだったんですが映画のことを指していたんですね。かつて映画を活動写真と呼んでいたことかららしいです。今ではそういう表現は聞かないので勉強になりました。

「オイ飯だ飯だ。貴様も早く仕舞って支度をしろ。これから三人で活動を見に行くんだ」
「エ…………」
「活動を見にゆくんだ……四谷に……」
 お給仕盆をさし出しかけていた母親の顔がみるみる暗くなった。

父が3人で活動に行くと言った時、母が不調を訴えてはじめは何故活動に行くのを底まで嫌がるのか分かりませんでしたが、純粋にまたあの通りでチエ子がオジサマの話をし出すのを避けたのでしょう。個人の考えですが。

それでもチエ子は帰り道で父に言っていましたね。
まだ子どもにはいけないことと言う認識が無いので話の話題になればという気持ちで言ったのかな。でも1度注意されたからそれは無いかなぁ。発見を聞いて欲しかっただけかもしれません。こういう点に置いては子どもらしいです。
チエ子は人の顔が見えてしまうことについては怖くないのですね。眠れないのを話していた時は顔よりも夜になると周りの灯が消えてしまうことについて驚いていましたし。物心がついた頃から見えていたのでしょうか?チエ子にとってはもう切っても切れない現象なのでしょうか?

そうして、云いわけをするかのようにモジモジと、小さな指をさし上げた。
「……こないだは……アソコに……お父さまのお顔があったのよ……」

あとこのチエ子の発言には首をかしげました。
これは父親へのフォロー?チエ子にとっては言い訳だったのでしょうか?
このセリフがラストシーンなのも気になりました。
ここから後の修羅場は自分で想像しろという意があるんですかね。
ラストが1番気になります。

詳しく調べてみたら、チエ子の人の顔が見えるのはパレイドニアというものだという考えに落ちつきました。

あと簡単な感想はこの歪な関係、チエ子の不気味なところや子どもらしい純粋さが良かったです。